英国産ラスター羊毛及び長羊毛用に開発された紡績方法でしたが工程の高速化、合理化の流れに衰退し今では希少な設備となりました。特にモヘアやアルパカの高品質な梳毛糸に適しています。どの工程も錘数が少なく低速回転なので繊維に優しい品質本位の小ロット多品種の紡出が可能です。また均一なドラフトを制御するために仏式のようなエプロンやフォーラーを使用せずスライバーに撚りを入れることで繊維同士がセルフ・コントロールするので理想的な紡績方法と言えます。そして撚り込まれたスライバーはドラフトにより極限まで繊維が延伸されるので整理仕上げ工程でクリンプが復元し嵩高性のある糸となります。
スライバーに撚りを加えず、エプロンやフォーラーを使用することで均一なドラフトを行います。英式に比べ、生産性が高く、安定した紡績が可能なために現在主流の紡績方法です。
サイロスパン
精紡機のドラフトゾーンに2本の粗糸を間隔をおいて供給するとサイロ特有の撚り上がり現象が発生し、毛羽が少なくて丸味のある糸になります。
トライスピン
飾り糸、芯糸、押え糸の3本(トライ)からなる紡績意匠精紡機です 芯糸に対して飾り糸となる無撚の精紡糸に送りを付けるとループになります。ループを起毛すればタムタムヤーンになり、またスラブ、ノットも出来るのであらゆるコンビネーション糸が出来ます。
ジョイントボビナー
前紡最終工程のボビナーにおいて供給するスライバーを3本まで切り替えることが可能です。 同一素材で色を切り替えることで絣(かすり)調に、異素材であれば染分けや表面効果の変化を表現できます。
ファンシーリリー
コーミングローターで開繊されたスライバーを空気流でリリー機(筒編機)に吹き込み毛羽を包み込んだファンシー糸を紡出します。
ソフトリリー
ドラフトされた粗糸に仮撚りを加えペンシル型の筒編機でリリー編みします。本撚りではないのでソフトで丸味のあるリリーヤーンになります
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